【あなたが歯医者に行けない原因2】
パニック障害がある
当院での治療を希望される患者様の中には、「パニック障害」「パニック症候群」と呼ばれる心身症により、一般的な歯医者さんに通院できなかった方も多くおられます。パニック障害という言葉は最近では一般的に知られる症状となってきたように、元気で明るく、健康的な人でもある日突然、発症してしまうことがある病気で、歯科治療も非常に困難となる心の病です。
近年、このパニック症状は更に増える傾向にあります。ある統計によれば、日本人100人のうち2~3人がパニック障害の症状を経験しているということです。
パニック障害の症状には、「突然、強烈な不安感に襲われる」「何の理由もなく胸がドキドキして強い緊張を感じる」「歩けなくなるほどのめまいがする」などといったものがあります。また、発汗や手足の震え、吐き気などが強い不安や恐怖とともに起こることもあります。
パニック障害の特徴として、「広場恐怖症(agoraphobia)」と呼ばれる症状、いわゆる閉鎖空間における閉所恐怖症が挙げられます。ここでいう広場とは、「広場=容易に逃げ出せない場所」という意味合いであり、
- 公共交通機関(電車やバス、船、飛行機など)の自分の意思ですぐに出入りができない乗り物
- エレベーター・映画館などの閉鎖空間
- 広い場所にポツンといる時(駐車場・市場・橋など)
- 人込み(列に並ぶなどの群衆の中)にいる時
- 家の外に1人でいる時
など特定の状況に置かれた際に、「パニック発作」と呼ばれる、いわゆる自律神経の発作(めまい(目眩)、動悸、呼吸困難など)が引き起こされます。
パニック障害は、「不安障害(不安症)」に属する疾患であり、「不安」が根本にある疾患(神経症)です。
一度、パニック発作を起こした人は、それが「心的外傷(トラウマ)」となり、同じような状況を避けるようになります。
歯医者さんでの治療は、診療台の上で大きく口を開けたままで、身動きが制限されると感じている方が多く、パニック障害をお持ちの方は、「私は歯医者さんでは治療を受けることができない」と思いこまれていたり、また実際に勇気を振り絞って受診した際に、やっぱりパニック発作が起こってしまったなどの経験が生まれると、どんどん歯科治療から足が遠のいてしまい、むし歯・歯周病などの症状が進行しつづけてしまうことがあります。
【パニック障害】その症状はたいへん強烈で、想像を絶するほどだといいます
その症状はたいへん強烈で、想像を絶するほどだといいます。中には「このまま死んでしまうのかもしれない」と感じる人もいるほどです。
このような体験をすると、「またあんなふうになったらどうしよう」と、あまりの恐ろしさから外出が困難になったり、症状が起きた場所へ行くことができないなど、似たような状況が生じることを恐れるようになります。
もし、パニック障害の症状を歯医者さんで起こしてしまった経験があるとすれば、「歯科治療が怖い」ということに加えて、「歯医者へ行ったらまた死ぬほど怖い思いをするかもしれない」ということも原因となってきます。
自分自身がパニック障害であることに気づいていない
特に初期のパニック障害の患者さんは、自分自身がパニック障害であることに気づいていない場合があります。
強い動悸やめまいなどが起きるのは、心臓か呼吸器官に病気があるのが原因なのではないかと思いをめぐらせ、内科を受診されるのです。すると、たいていパニック障害であるこは判明しません。どこも悪いところはないといわれ、「だったらあれは何だったのだろう?」という疑問を抱えたままになってしまいます。
患者さんにパニック障害の疑いがあるとわかった場合、私は先に心療内科などを受診してもらうようにしています。そして、適正な薬を服用しながら、歯科治療を進めていくようにします。
しかし、パニック障害という病気についての認知度や理解が、一般はもとより歯科医師の間でも非常に浅いため、歯科医が恐れて治療したがらないケースがけっこうあります。いくら患者さんが歯を治したいと思っていても、これでは不可能になってしまいます。
当院における「パニック障害」の方に対する歯科治療
まず、ご安心いただきたいことがあります。
それは、当院では、「パニック障害」の患者様でも、
ほぼ全ての患者様が最後まで歯の治療を終わらせて頂けているという事実です。
当院の治療は、パニック障害の人に我慢を強いる歯科治療ではなく、麻酔技術を駆使して、
「パニック障害の方にとって、ストレスフリーな歯科治療」をご提供できる環境が整っているからです。
パニック障害の方の中には、ソラナックス(抗不安薬)を歯医者さんに受診する前に服用してなんとか頑張って行こうと努力されていたり、笑気麻酔などができる歯科医院を一生懸命に探してチャレンジされたりと、本当に色んな情報を収集しておられる方が多いのですが、これらの努力ではなんともならないほどの辛い症状があるのが、パニック障害でもあります。
私達、大阪中之島デンタルクリニックは、これまで少なくとも300名以上のパニック障害をお持ちの患者様の歯科治療を実施してきました。
カウンセリングのお時間もとても大切にしていますので、パニック障害をお持ちの患者様の本当にお辛い気持ちも、全てのスタッフが十分に理解しています。
私たちが、パニック障害をお持ちの患者様にご提供したいもの。
それは、「パニック障害があっても、歯科治療はストレスなく受けることができる!」ということです。
もう、歯の治療を受けられるかどうかで決して悩まないでください。
歯科治療に対する恐怖をお持ちのパニック障害の患者様の多くは、残念ながら我慢を続けてこられた結果、多くのむし歯や歯周病を発症されている方が多くおられます。
そんな患者様を1人でも多くお救いしたいという気持ちを持ち、そしてそれが実現できるのが、私達、大阪中之島デンタルクリニックでの麻酔を用いて眠ったような状態で受診できる歯科治療です。
パニック障害をお持ちの方に、歯科治療を安心してお受けいただけるような対策や工夫も沢山こらしております。
パニック障害のせいで、対人恐怖症にまでなられる方もおられ、本当に辛い経験をされている方にこそ、当院の歯科治療を体験していただきたいと考えております。
あなたにとって、人生を変えることになる歯科治療の体験となるかもしれません。
是非一度、勇気を振り絞って、当院までお電話ください。
患者様の受診事例【パニック障害】
ケース1 Aさん 50代女性
[来院経緯]
家族以外と接するのが苦手で、閉所や多くの人がいる所に行けない状態で、公共機関は利用できないパニックの発作が出る方でした。また昔、歯医者にトラウマを感じる出来事があり、それ以来30年近く歯医者に行けていない状況でした。
歯が抜けているところや、違和感があるところがあり、当初、お子様にだけご相談されていましたが、なかなか配偶者の方には相談できずに悩まれており、一念発起して、まずはお一人で来院されました。
[お悩み事]
歯がない所に対してのコンプレックスをお持ちで、常にマスクをして外出せざるを得なくなり、「自分の歯はボロボロだ」という思い込みも強く、人付き合いが苦手になってしまっていました。明るい笑顔が失われ、お子様方にも心配されることを悩まれていたため、将来の健康についても考えて、マスクなしで過ごせ、健康な毎日を過ごしたい!とお感じになられていました。また、治療の回数はなるべく少なく、パニックが起きない環境をご希望でした。
[症例]
抜歯3本(即時埋入)、インプラント治療を合計4本埋入しました。また、レジン充填による修復7本、クラウンによる補綴治療2本を実施しました。待合室では軽いパニック発作をはじめは起こされましたが、カウンセリングの時間を十分に当院スタッフとお取りしてお話ししていく中で、徐々に環境に慣れていただき、静脈麻酔法により、歯科治療を滞りなく受診することができました。これにより、見た目も綺麗になり、マスクなしでも人前にでられるようになった他、食事も不自由なく摂取することができるようになりました。
[予後]
歯の健康維持のためにメンテナンスにもしっかりと通院いただけるようになった他、これまでの歯科治療の経験を通じて、これまではスーパーへの買い出しも行けなかったのが、笑顔でスーパーにも行くことができるようになられた他、列に並ぶとパニック発作が高い確率で起こっていたものが、歯科治療後はパニック発作も出にくくなられました。
[治療費用・治療期間・治療法のリスク及び副作用]
治療費 284万円(税込)
治療期間 約5か月(3回)
今回は、インプラントと審美補綴治療等を組み合わせて、咬合と見た目を最適化する治療法を選択しました。ご来院の都合上、期間は伸びましたが、3回の静脈内麻酔法を実施して治療も終了しました。静脈内麻酔法は、通常の歯科麻酔とは異なる専門的な薬剤を用いることから、適切なバイタル管理が行われなければなりません。また、術後は薬の効果が残っていることがあるため、眠気が継続することがあり、車等での通院には注意が必要です。インプラント治療は、十分な歯槽骨の量が確保されていることが必要であり、また糖尿病などの全身疾患を有する方の場合は、実施できない場合がある他、インプラント体が歯槽骨に十分に結合せず抜けてしまう場合があります。クラウンにはセラミックを選択されました。セラミックは噛み合わせの状態や歯ぎしりなどの習癖の状況により、割れる場合もあります。
麻酔を生かした「心の痛みも治せる治療」で
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